あなたのメッセージはきちんと伝わっていますか
海外向けビジネス発信の時が来たと仮定しましょう。さて、どのようなメッセージであれば海外ターゲットの心を打つ事ができるでしょうか。英文ビジネスライティングのプロが実践する、五つのコツをお教えします。
ビジネスに限らず、思っている事をきちんと伝え、正しく理解してもらうという事は簡単な事ではありません。それが外国語であればなおさらですし、さらには決められたスペースと時間内となると、これはもう至難の技です。ではどうすれば良いでしょうか。これはすでにマーケティング・コミュニケーションのプロの専門分野なのです。プロのコピーライターの仕事というのは、細心の注意を払い、綿密な計画をたて、あなたの伝えたい事をしっかり正確に伝えるメッセージを作成する事なのです。
それではプロの実践する、伝えたい事をきちんと伝えるメッセージ作成の5つのコツをお教えします。
1)読者の視点にフォーカスする
例えば、「幅広い製品を取り揃えております」と書くのではなく、「あなた(ターゲット)のニーズと予算にぴったりの製品を取り揃えております」のように、「私」(売り手)を主語とするのではなく、「あなた」(ターゲット)視点でメッセージを書くと印象はがらりと変わります。このように伝え方を工夫するというのがプロのお教えする、一つ目のコツです。
2)心に届く言葉だけを厳選する
言葉の隠し持つパワーを最大限に生かし、ターゲットの想像力をかきたてる、クリア且つ心に残る言葉を選びましょう。そのためには、ただ英語が話せるというだけでは不十分なのです。
3)簡潔な言葉で伝える
例えば、”Because a great many of the words in this sentence are basically unnecessary, it would really be a very good idea to edit them”(24語). という文章は、”Because many words in this sentence are unnecessary, we should edit them”(12語)のようにシンプルで簡潔な言葉に置き換えましょう。伝える内容に変わりはありません。
4)事実と利便性をクリアに伝える
使い古された言葉は記憶には残りません。例えば、「我々の製品(サービス)は業界内トップクラスです」のように誰にでも使える言葉ではなく、「我々は(ある特定の)製品において過去2年の間に販売成長20%増を達成しました。」のように、ターゲットの記憶に残る、より具体的な事実を引用しましょう。
5)プレゼンが全て
読み手は、印象に残るタイトルと簡潔な文脈、それからスムーズな説明の組み合わせにより、すんなりと内容を飲み込む事ができます。スムーズな流れを阻害する言葉の重複は、きれいさっぱり削ぎ落としましょう。スムーズで無駄の無いプレゼンは、競合の先を行くための重要な手段です。
プロのコピーライティングとは、例えるなら華道と共通するものがあります。華道では花の一輪一輪が厳選され、その存在感を放つ最適な場所に生けられます。プレゼンにおいても、言葉を厳選し最適な場所に配置する、という点で華道に通ずるものがあります。
マイク・ドルットマンはイスラエル日本商工会議所の会員です。英文ビジネスライター兼マーケティング・コピーライターです。日本企業の円滑で効果的なグローバルビジネスコミュニケーションをサポートしています。
マイク・ドルットマン
英文ビジネスライター兼マーケティング・コピーライター
Mike Druttman, English Marketing Writer and Copywriter
Translated by Suni Kim